エンタメ 千一夜物語

もの好きビルコンティが大好きな海外ドラマやバレエ、マンガ・アニメとエンタメもろもろ、ゴシップ話も交えて一人語り・・・

メンタルヘルス

『鬼滅の刃 無限列車編』に読み取る夢世界と我妻善逸が抱える闇 極私的深読み

『鬼滅の刃 無限列車編』TVアニメ版公開中ということで、鬼滅ブームがまた熱くなってますね。多くの人から愛されて、感動を呼んでる作品だから、今更感想言うのも野暮。なんで、どうしても気になる夢と無意識領域、そこから見えてくる善逸の心の闇を想像を交…

キリング・ストーキング  ウジンの執着愛がなぜメチャ不憫なのか? ネタバレ深読み

すでにネタバレでご紹介したクギのマンガ作品『キリング・ストーキング』ですが、「これは精神疾患の話。オ・サンウとユン・ウジンの虐待関係に愛があるなんて考えるのは不謹慎」てえのが、全世界的な論調。健全な人生を送るには正しい見解だけど、そう言い…

キリング・ストーキング サンウはウジンを愛していたのか? ネタバレ注

キリング・ストーキングのファンダムを覗くと、シリアルキラーの暴力男オ・サンウの女子ファンが多くて、サンウのファンアートやミームだらけでビックリ~~!確かにイケメンで長身マッチョだけど、「お嬢さん、この男は狂った殺人鬼でっせ。近づいたらあか…

キリング・ストーキングは、なんでこんなに痛ましいのか? ネタバレ注

サイコスリラーの傑作とか、不健全すぎる!とか、賛否両論。ストーカーがシリアルキラーに恋したらどうなるのか?って設定もオモロそうだったけれど、BLには興味ないから放っておいたWEBマンガですが、読んだらハマりっきり、読み終わったら収集がつかないほ…

ベン・ウィショーと『パフューム ある人殺しの物語』という奇跡の映画

トム・ティクヴァ監督の2006年作品『パフューム ある人殺しの物語』は、至高の香水を生み出すために殺人を犯し続ける調香師を描く。醜悪で残酷で、とてつもなく美しい映画。アタシ的には当代随一の役者、ベン・ウィショーと出会った記念すべき作品でもあり・…

シオン・グレイジョイ役アルフィー・アレン エミー賞ノミネーションが何故凄いのか?

『ゲーム・オブ・スローンズ』の第2シーズン以降、彼こそエミー賞に相応しいとファンコミュでは騒がれてきたシオン・グレイジョイ役アルフィー・アレンが、とうとうエミー賞ノミネート!がなのに、7月にノミネが発表されて1月以上!ほぼ何の情報も出てこ…

シオン・グレイジョイとラムジー・ボルトンの病みきった関係性 彼はリークから立ち直れたのか(2)

ラムジー・ボルトン(スノウ)とシオン・グレイジョイの不可解な結びつきを深読み、分析しまくるの続編です。 今回は、性的サディズムとか戦時捕虜の虐待とかストックホルム・シンドロームとか、本当に耳障りのよくない話題も入ってますので、嫌なかたは読ま…

シオン・グレイジョイはラムジーの"リーク"から立ち直れたのか?(1)二人の相似性考察

実は、アタシが一番興味を惹かれるストーリー・ラインはラムジー・ボルトンとシオン・グレイジョイの不可解な結びつきです。最終シーズンの熱狂も過ぎ去ったようなので、そろそろこれを語ってもいいかも・・・。 サイコパスの心理とか、代償行為とか、耳障り…

何故、シオン・グレイジョイはヒーローなのか?アルフィー・アレン讃

傲慢で女たらしのふざけた男から、父親に捨てられた不安を抱える青年の顔をのぞかせ、卑怯な裏切り者になり、拷問の被害者になり、人以下の生き物リークになり、トラウマに苛まれる生き残った被害者になり、そこから立ち直ろうと誰よりも高潔でストイックに…

シオン・グレイジョイ 心を病む罪人に救いはあるのか?

私の心に一番ヒビく登場人物は、大胆に活躍することもなく予告編にも出てこないシオン・グレイジョイ。 裏切り者・卑怯者、さらに人以下の召使、虐待の犠牲者・去勢者として、日のあたらない牢獄や犬舎、城の片隅や姉ヤーラの影で息をひそめて生きてきたシオ…