喉もとを大きく切開された人体のチェロ、声帯で造られた弦。『ハンニバル』TVシリーズの中でも、最強にグロ美しい死体に入る今回の殺人。だってねえ、これは殺人鬼から殺人鬼へのセレナーデ、ラヴレターなんだから。シーズン1が妖しく官能的に輝く第8話、読んでみました。
※「普通こんな会話しないよね」なセリフやアートすぎなイメージや音楽も、回が進むほどに重要な意味を持ってくるので、詳しく掘ってます。
- 人体チェロの製造人トバイアス
- フランクリンはハンニバルへのメッセンジャー
- ウィルからアラナへのセレナーデ
- ハンニバルからべデリアへのセレナーデ
- トバイアスからハンニバルへのセレナーデ
- I kissed Alana Bloom
- ハンニバルの告白
- トバイアスとフランクリンの末路
- ハンニグラム確定の瞬間
人体チェロの製造人トバイアス
前話『ソルベ』でフランクリンに付き添ってオペラに来て、フランクリンがハンニバルに付きまとうのをウザそうに見ていた、傲慢かまし友人のトバイアス。
エピソードの冒頭近く、弦楽器店のオーナーであるトバイアスが殺した人間の腹を裂き腸を取り出して水に浸し、引き延ばし弦をつくっているシーンが映し出されます。
動物の腸から作った弦は音色がよいといいますが、人間素材ですか…サイコですねえ。
そして起こる前述の人間チェロ殺人。被害者はヘタクソなトロンボーン奏者ダグラス・ウィルソン。
現場に駆け付けたウィルは、ウィルソンを弾いている自分を想像して、新しい楽器を試みるミュージシャンの犯行ではないかと推測するのですが…
声帯が弦に加工されている様子から、視聴者はトバイアスを疑います。秘密裏に殺人を重ねていたトバイアスが、何故、芝居がかった犯行に及んだのか?気になります。
ハンニバルはこの殺人はセレナーデだと見抜きます。
セレナーデって小夜曲って訳されてて、ショパンとかチャイコフスキーとか沢山の楽曲が現存していますが、語源的には、宵のしじまに恋する相手の窓の下で愛を語る歌みたいなイメージが定着している言葉です。いわば、音楽のラヴレターですね。
誰に向けたラヴレターでしょう?
フランクリンはハンニバルへのメッセンジャー
前話、ハンニバルからもトバイアスからも思いを拒絶されていたプチストーカーのフランクリン。
今回のセラピーでは、「あなた(ハンニバル)の友達になれないから、友人をあなたの眼で見ることにした...あなたになるんだ」と言い出します。
パトリシア・ハイスミスの『リプリー』ではありませんが、「あなたに愛してもらえないなら、せめてあなたになりたい」というのは、一種の歪んだ愛の法則。フランクリンは懲りない奴です。
ハンニバルを退屈させないために刺激的なネタフリをしたいのか、トバイアスがサイコパスじゃないかと言い始めます。最初は、「トバイアスは反社会性人格障害」「君がサイコパスに惹かれているだけではないかね」と、真剣に取り合わないハンニバルでしたが…
ウィルソン殺害事件の発覚後、トバイアスが「人の喉を切り裂いてヴァイオリンみたいに演奏したい」と言っていたことをフランクリンは告白し、フランクリンがハンニバルに告げ口するのを見越して、トバイアスが秘密をもらしたことも悟ります。
ということは、トロンボーン奏者殺害はトバイアスからハンニバルへのセレナーデ?
ハンニバルに認められるために、危険な犯行をおかしたのですね。
フランクリンはメッセンジャーにすぎない~~
確かに、人間チェロの死体を捧げられて喜ぶのは切り裂き魔のハンニバルくらい。でも、なんでトバイアスはそれが分かったのでしょう。
ウィルからアラナへのセレナーデ
事件の想像再現の際にも"ミネソタのモズ"ホッブスを幻視するようになり、精神状態が悪化しているウィルは幻聴にも悩まさるようになり、超メンタル男状態。
家の付近にコヨーテが出没していると、アラナを捕獲・死骸探しの手伝いに呼び出した上、「デートの誘いだと思ってたの?」なんてほざきます。
初デートが動物の死骸探しなんて、いくら常識がないウィルでもあんまりだと思う視聴者のアタシ。
当然、否定するアラナに「壊れてるから自分はデートの対象にならないんでしょ」的な泣き言を言い出したり、相変わらずです。
夜には暖炉の煙突の中に動物が壁をひっかくような音がすると思い込み、壁を壊してしまいます。
立ち寄ったアラナは、幻聴だと察して疑い深そうな眼差しを向けますが、第2話の「アラナが自分と2人きりになるのを避けている」という話題をウィルが蒸し返してるうちにいい感じになり
ウィルはアラナにキスをして、盛り上がりそうになるのですが~~
「キスはただのキス…(精神科医の)私とは相性がよくないでしょう…お互いのためにはならないわ…あなたを分析するのを止められないの。あなたには職務上の関心があるから」と、結局、ウィルがアラナに送ったセレナーデも拒絶されてしまいます。
ハンニバルからべデリアへのセレナーデ
いつもながらべデリアの心療を受けるハンニバル。フランクリンの自分に対するオブセッションが治療を妨げているので、他の医師を紹介したいと相談します。
前話で読み込んだように、フランクリンとハンニバルの関係はハンニバルとべデリアの関係とパラレルです。べデリアがこれに気づかないわけがない。
「私もあなたを他に紹介しようとしたけれども、あなたは受け付けなかったでしょう」という彼女に
「私はフランクリンよりも頑固だ。あなたを守りたいんだ。あなたが私を同僚として人間として支えてくれるように、私もあなたを支えたいんだ」とハンニバルは告白。
え、何言ってるの、このオヤジ?ストーカー患者ってこと?みたいにゾッとしていると、
「患者に襲われた精神科医は私だけではないでしょう。あなたは私の患者だけど、精神科医ではないの」と、やんわり牽制するべデリア。
前話でも見たように、べデリアはハンニバルを遠くもなく近くもない、微妙な距離に置きたがっていますね。
ハンニバルは何故べデリアに固執するのか?被っている人の皮とその下の闇を察知する知性のほかに、2人の間には重大な秘密が横たわっている模様。
この、若干機能不全なセレナーデ、行く末が気になります。
トバイアスからハンニバルへのセレナーデ
フランクリンの告げ口を受けて、ハンニバルはトバイアスの弦楽器店を訪問。ハープシコードの調律のためという理由で自宅に招き、ディナーをふるまいます。
「トロンボーン奏者を殺したのか?」と訊ねるハンニバルに、「フランクリンにメッセージを託したのに聞く必要があるのか」と切り返すトバイアス。
足のつきやすい犯行方法と軽はずみな言動に「捜査の手が回るぞ」とさとすハンニバルに「そうなったら警官もフランクリンも殺して消えるるだけだ」と答えるトバイアス。
「Don’t kill Franklyn.フランクリンを殺しちゃいかん」というハンニバルの一言に驚きます。
神経症で使いッパのフランクリンにかける情がハンニバルにはあるのですね。べデリアやウィルに対する報われない思いを抱く自分とフランクリンを重ねているのでしょうか。音楽や近しい人間に共感できるハンニバルは冷血サイコパスではない。全く異種のモンスターなのだと再実感した瞬間でした。
トバイアスの「あなたも殺すつもりだった」という言葉にも無表情で「何故やめたのか」と聞き返すハンニバル。この辺は立派に冷血なんですが…
前話でのコールドウェル殺しを「あなたの後をつけて目撃した」とトバイアスが言った瞬間、ハンニバルの眼が「殺すぞ」的な不快感を示します。何につけ衝動的な行動パターンをハンニバルが再び注意すると、トバイアスは告白します。
I could use a friend. Someone who can understand me.
だから友達が必要なんです。私を分かってくれる人が。
Who thinks like I do, and can see the world and the people in it the way I do
同じような考えを持って、世界や人々を同じようにみている人が。
ディナーの会話の最中、ハンニバルの表情はほぼ無感動に留まっているのに対して、トバイアスの瞳は濡れたように妖しく光り続ける対比にゾクゾクします。
前話のハンニバルの言葉から、このドラマでは友情と性愛の垣根は揺らいでいるのが分かりました。やはり、トロンボーン奏者殺しはむしろランデブーへの招待状、ディナーの会話がセレナーデだったのですかと…
トバイアスは地位も教養もあり、音楽への造詣も深い殺人鬼。彼からすれば、自分とハンニバルは人生の伴侶に相応しいということなのでしょうが、その申し出を簡単に拒絶してハンニバルは
「君を殺すつもりでディナーに呼んだ。料理は毒入りじゃないよ。食畜にそんなことはしないから」と、いつものカニバルジョークを飛ばします。
無関心なハンニバルと必死なトバイアスの落差。このセレナーデも拒絶されたのですね。
若いトバイアスの衝動的な行動パターンが、ハンニバルが築き上げた仮面の生活を脅かす脅威になると、ブライアン・フラーは説明していましたが、それだけでしょうか?
I kissed Alana Bloom
ハンニバルとトバイアスの緊迫した会話を遮ってトバイアスを追い払ったのは、いつもどおり、予告もなく押しかけてきたウィル・グレアム。
挨拶もしないで「アラナ・ブルームにキスした」発言、招かれてないのにトコトコダイニングに入ってきて、食べかけのプレートをみて、「お客だったの?」と不安そう。
「なんで突然キスした上に、雪道を1時間もかけて報告にきたんだ?」と詰問するハンニバルに、
「キスしたくなる人だし、初めて会った時からキスしたかった」と自宅での状況とアラナとの会話をもぞもぞ語りしますが…
「アラナは正しい。何故今まで待ってたのに突然行動にでたのか?(精神状態がどんどん悪化して不安だから)バランスを取りたかった。支えが欲しくなったんだろう」と、ハンニバルは突き放します。
ウィルの行為に対する動機の読み解きはハンニバルの言葉で十分に思えますが、別角度からも読み取り可能です。
「アラナ・ブルームにキスした」この第一の発言からして違和感があります。真剣にアラナと付き合う気持ちがあったら、一番大最初にくる考えは「アラナにフラれた。どうしたらいい」でしょう。ハンニバルも友達ならウィルの気持ちを握りつぶさずに、「アラナに認めてもらうには、まず健康を取り戻して」と、建設的な意見を出すはずです。
なぜ、そういう自然な展開にならないのか?
これまでのウィルは、不安を感じるとハンニバルに頼っていたのですが、何故急に、アラナに頼ったのか?
まずは、デート発言を振り返ると、ウィル が初めてこの言葉を発したのは前話での「切り裂き魔とのデート」のくだりです。それまで、ロマンチックな関係性に関心をよせていなかったウィルが、切り裂き魔とハンニバルを潜在的に結びつけ、さらにハンニバルに惹かれていったと思われる状況ででてきた言葉。
自分がノンケだと信じているウィル(ブライアン・フラーの至近の発言だとノンケだけどフレキシブルだそうです)に、"男性に惹かれる自分"という潜在的な不安が起こった。この不安のバランスをとるなら「アラナにキス」は最適ですし、「キスした」発言はノンケ宣言と理解できます。
とは言いつつ、ハンニバルが誰かとディナーしていると、それはまた気にいらない。複雑な男心っていうんでしょうか。ってことは、ハンニバルに嫉妬させるための「キスした」宣言?なんか、いろいろ勘ぐれてしまうプロットです。
この辺からサブプロットをよく読まないと(数パターンの読み込みは効能ですが)、第3シーズンが意味不明になると思っております。
では、ハンニバルはどう考えているのでしょう?
ハンニバルの告白
他人に弱みを見せない殺人鬼のハンニバルが心のうちを語れる、どうやらただ一人の相手と思われるべデリアとのセラピー中に、
「最近自分とよく似た人間、同じ趣味と世界観を持った人間と出会ったが、友人になりたいとは思わなかった。その代わり、友情という事柄に興味を持った」と語り、
「一匹狼志向からの進歩ね…で、誰が意中の人物なの」と問うべデリアに答えます。
Oddly enough, a colleague and a patient.
妙なことに、同僚で患者なんだ。
He’s nothing like me. We see the world in different ways,
彼とは共通点はない。世界観が違うんだ。
yet he can assume my point of view.
だが、かれは私の視点を想定することができる。
もちろん、ハンニバルが友情を求める相手はウィルですが、上の言葉にトバイアスを拒絶してウィルを求めるハンニバルの心情が表れていますかと…
前話の オペラのシーン、涙ぐむハンニバルに対して無表情なトバイアスを思い出しました。ウザイ患者のフランクリンに情をかけるハンニバル、殺すのだけを楽しみにしてるトバイアス。殺人と音楽という共通点はあっても、根底にある人間性は真逆の2人。共感能力を全く持たないサイコパスなトバイアスとの友情は、便利であっても殺伐としたものでしょう。
対するウィルは、共感能力があるために殺人鬼を理解してしまうけれども、そういう自分を怖れ、野良犬やアビゲールのようなアウトサイダーに果てしない愛情を注いでいる。壊れた心の底で愛し愛されることを望んでいる。
「理解されても信頼がなければ、反対に危険でしょう」と釘をさす怜悧なべデリアは、ある程度ハンニバルを見抜いても、全面的に受け入れるような愚行は犯さない。アラナはハンニバルにはほぼ盲目状態の捨て駒。
で、マッツ・ミケルセンの言では、「ハンニバルはウィルにひと目惚れ」と言っていますが
殺人鬼としてのハンニバルを理解して受け入れ、 愛し愛される存在となる可能性があるのはウィル・グレアムだけなのですね。
とはいえ、根性のねじ曲がったハンニバル。愛する友人になる可能性があるウィルに送ったセレナーデは、トバイアスが人間チェロ殺人の容疑者であることを明かして、そのもとに送り込むというプレゼント。
このプレゼントはジェラシーからウィルに与えた罰という意見もありますが、アタシから見ると~~
アラナは捨て駒ですし、この時点のウィルは友人(恋人)候補にすぎないのですから、キスしたことへの嫉妬が動機ってのは、今ひとつ保留です。
ギャングに入団するときのテストみたいなもんですか?
トバイアスとフランクリンの末路
警官を2人従えてトバイアスの楽器店を訪れたウィル。予告通り警官を殺害するトバイアス。幻聴のおかげで運よく凶行を逃れ銃で応戦、トバイアスは逃亡します。
その行く先はもちろんハンニバルの執務室。その目的は、心療中のフランクリンに別れを告げる(殺す)こと。
状況を察しているハンニバルは担当医を変えること、つまりハンニバルの元を去ることを勧めますが、フランクリンは居座り続けます。
やって来たトバイアスは「警官が尋問にきたから2人殺したから」別れの挨拶に来たといいます。
その時、ハンニバルがやや不快な表情を見せる。ハンニバルのやや不快は一般人の激怒ですかと。ウィルが殺された可能性を知って、復讐を誓ったのでしょうか?
ハンニバルにいいところを見せたいのか、トバイアスにセラピーのまね事を始めるフランクリン。立ち去るように促すハンニバル。我を張って語り続けるフランクリンの首をひねって、簡単に殺してしまうハンニバル。
長居をしたら、フランクリンはトバイアスとハンニバル両方の本性を目撃してしまう。アラナの場合もそうでしたが、罪のない周囲の人間はできるだけ盲目状態にして、危害を加えなくて済むようにハンニバルは心がけているようです。
ただ、警告の限界を超えたら簡単に殺してしまう。情を抑えて、自己保存の理にかなった行動が的確にとれてしまう。ここにハンニバルの情の恐ろしさがあります。
長年の獲物を簡単に横取りされたトバイアスの怒りはあからさま。弦を縄鏢のように使ってハンニバルに襲い掛かるトバイアス。
マッツ・ミケルセンのファンには堪えられない格闘シーンがついに登場!マッツはスタントマンを使わずにファイトシーンをこなせるウレシイ人。元ダンサーですから、強くて、早くて、柔軟性があって、なおかつ動きが美しい。カンフー映画の黄金時代を見た私などにも、垂涎のアクションスターです。
弦を腕に巻き付けて取り上げた後は、割にディフェンス重視の戦いが続きますが、自分より大きなトバイアスを倒すところで、ライオンみたいに飛びかかる瞬間など、美味しすぎです。
適宜自分も部屋も被害を受けたところで、可動はしごを使ってトバイアスの腕をねじり上げて床に倒してから、涼しい顔でポケットチーフを取り出して雄鹿の鋳物を抱え上げてトバイアスを撲殺。正当防衛で戦っているうちに、鋳物が落ちてトバイアスが死んでしまったという証拠づくりの見事さに、感動するアタシでした。
フランクリンとトバイアス、2人の不運なセレナーデ男の運命は、死に終わったのでした。
ハンニグラム確定の瞬間
トバイアスを倒したハンニバルは心療室のハープシコードで、番組のテーマ曲ともいいうべき「ゴルドベルグ変奏曲」をかなでます。
ハンニバルの通報でかけつけた捜査陣で混雑する診療室ではありますが、
典雅な調べにのって入ってきたウィルに気づいて「I thought you were dead 殺されたかと思ってた] と、ハンニバルは安堵のため息をもらし、その眼が潤みます。
ちょっとした気まぐれで、ウィルを死に追いやってしまったら、堪えられないのですね。ハンニバルが一目惚れから一歩進んで愛を自覚した瞬間でしょうか。
トバイアスによる殺人に対するフランクリンの関与を疑うウィルに
「いや、間違った友人を選んだだけだと思う」と、ハンニバルはフランクリンをかばうように答えます。
間違ったように思いやりを見せるハンニバル先生をどういいう人だと考えたらいいのか、視聴者は混乱してしまいます。
傷だらけのハンニバルに寄り添うように
「I feel like I’ve dragged you into my world.
あなたを無理やり僕の世界に引き込んだような気がする」というウィル。
「I got here on my own. But I appreciate the company. 自分の意志で巻き込まれたんだ。だが、訪問には感謝する(一緒にいてくれてウレシイ)」と答えるハンニバル。
お得意のダブルミーニングですね。
満足そうに微笑むウィル。見つめ合う二人。
孤独で頑固で誇り高い2人の男が、「心配していた」「一緒にいたい」と愛を語るのに近い言葉をやっと口に出せたロマンチックなシーン。感動です。
数多くのセレナーデの中で、ハンニバルとウィルのセレナーデだけが成就していくように見え、ハンニグラム(ハンニバルとウィルのスラッシュなシップ名)がCanon(オフィシャルな存在)になったと感じるファンニバルが多い、重要なシーンでもあります。
エピソードのエピローグで再びべデリアを訪れたハンニバルは、フランクリンの死に責任を感じていると告白します。彼を殺さなければならなかったことを本当に悔いているようです。
それに答えてべデリアは、自己防衛で死なせた患者に責任感など持っていないと述懐します。
彼女も殺人を犯しているのでしょうか?だとしたら、多分それがハンニバルとべデリアの絆。べデリアもハンニバルの殺人ファミリー造成計画に入っているのでしょうか?
そして、べデリアの冷酷な心理に気づき、これから彼女が担う役割を想像して、背筋がゾッとしたのです。
愛の成就の予感とともに「間違った友人」「信頼のない理解は反対に危険」といういくつかのセリフが不安をもたらすエンディング。次の展開が気になるエピソードでした。