最終章・第8シーズンの放送まで2週間を切り!!!
待ち遠しいような、終わって欲しくないような・・・。ファンにとっては悩ましい今日この頃。
ということで、今シーズン話題のTVドラマ史上最長といわれる"夜の王"との”大いなる戦い"のキーパーソン、ブラン・スタークを探ってみますかと・・・
"夜の王"を知らずに"夜の王"は倒せない!
第6シーズンでホワイトウォーカーに追い詰められたブランを救ったのは、死んだはずの叔父ベンジェン・スターク。ベンジェンは、"夜の王"襲来の前にブランは"三つ目の鴉"としての能力をコントロールする力を得なければならないと告げました。
現在・過去・未来の総てを見通す"緑視"の幻視に入り込むこともでき、動物に憑依する"狼憑き"を触知し、死んだ生物を総て配下のホワイトウォーカーにする支配力を持つ"夜の王"。
デナリスのドラゴンの一頭、ヴィザリオンをも殺して配下に変えて自由に乗り回し、
その能力の強大さは測りしれません。
死んだマンモスや巨人も加えて力を増す"夜の王"の軍勢。
"壁”の東端を破って、軍勢はウィンターフェル城に達し、巨大な戦闘が始まろうとしていますが・・・
デナリスの権力、ジョンの武勇、アリアの殺傷能力と七王国中から集った大軍をしても、闇雲に戦っては勝ち目はない。ヴィザリオンのように、反対に利用される運命が待っているだけ。
1体のホワイトウォーカーを倒しても一人の戦死者が出れば、自軍は戦力ダウン、相手は現状維持という恐ろしい計算が出てしまいます。
"夜の王"が何者で、何を目的として南下してくるのか?
その力の限界は?弱点は?
今のところ分かっているのは、8000年前に"最初の人々"との戦いで自分たちを守るために森の子供たち"がドラゴングラスで男を殺し、彼を"夜の王"にしたてたことだけ。
ドラゴングラスとヴァリリア鋼の剣でホワイトウォーカーを殺せても、"夜の王"を倒せるかどうかは、まだ論議の最中。
ジョン・スノウ自身が闇との戦いに打ち勝つ"ライトブリンガー”という仮定も考えてみましたが、
剣としての"ライトブリンガー”が本当に存在するのか?何処にあるかも分かっていないのです。
勝利を計算するには、過去・現在・未来を見通す″三つ目の鴉″の
"緑視″が必要となるのです。
"血の犠牲"が必要な魔術の世界
"紅の女"は"光の王"からの力を得るには、"血の犠牲"が必要だと言い張って、罪のない少女を殺めましたが、ブランが"緑視"を得るにも、それなりの犠牲が払われててきました。
"緑視"に目覚めた時
高いところに登るのが好きな、唯の少年だったブラン・スターク・・・
サーセイとジェイミー・ラニスターの不倫現場を覗き見てしまい、ジェイミーに高い塔から落とされて昏睡状態に陥った時、ブランは″三つ目の鴉″の夢を見続けました。
意味不明で恐ろしい夢が次第に予知夢となり、ブランは"緑視"を得ることになったのです。
塔から落下することで一生歩けない下半身麻痺に陥ったわけですから、自分の両脚を犠牲にすることで"緑視"を得たと言えると思います。
昏睡から目覚めるには
母キャトリンの必死の看病にも関わらず、ブランの昏睡は続きました。
王都から送り込まれた殺し屋に襲われても、何の反応もありませんでした。
ところが、サンサの愛狼レディが殺された瞬間、ブランは目覚めたのです。
サンサ・スタークとデート中に妹アリア・スタークの剣術稽古と出くわしたジョフリーがカッコつけで、その稽古相手にされていた少年マイカをやっつけようとして反対に、アリアのペット狼ナイメリアにボコられてしまう。
赤っ恥をかかされた腹いせにジョフリーが騒ぎたて、サーセイが逃げたナイメリアの代わりにレディを殺せと言い張り、父エダード(ネッド)がレディを成敗した瞬間。
スターク一家全員の悲劇への下降が始まったその瞬間に、ブランは目覚めたのです。
狼憑きの能力があるブランですが、これが唯の共感関係なら昏睡の夢は続いたいたかもしれません。
″三つ目の鴉″の下にたどり着くには
ブランと弟のリコンが流浪の旅にでることになったのは、シオン・グレイジョイがウィンターフェル城を簒奪して乱暴狼藉を働き始めたから。"ホドー"の一言しか話すことができない大男の厩番ホドーと野人のオーシャに守られて、最初は地下墓所に隠れて食料を盗み食いしていましたが、城奪還を指揮したラムジー・ボルトンがウィンターフェルを焼き払ってしまったので、ジョンに助けを求めて"壁"へと向かったのでした。
それが"三つ目の鴉"を探す旅へと変わったのは、ジョージェンとミーラのリード兄妹と出会ったから。
ブランと同じように"緑視"の能力を持つジョージェンはブランが狼憑きであることを伝え、"壁"の北にいる"三つ目の鴉"に会いに行く必要があると説得しました。
オーシャとリコンを安全と思われるアンバー家に向けて出発させて"壁"を超えた一行ですが、"三つ目の鴉"が住む神木にたどり着く寸前に、ホワイトウォーカーに襲われてジョージェンは生命を落とします。
ジョージェンはこの運命を知っていて、旅を続けていたのです。自己犠牲の旅でした。
ここまでくると、様々な犠牲は偶然とは思えません。
"三つ目の鴉"になるには
第6シーズンでは、老師"三つ目の鴉"の薫陶を受けて、"緑視"の能力を磨くブランでしたが、それが発覚して神木は"夜の王"に襲われ、"三つ目の鴉"は殺されてしまいます。
そのため、ブランは次の"三つ目の鴉"となるのですが
"三つ目の鴉"の代替りには"三つ目の鴉"が犠牲とならなければなりませんでした。
さらに、ブランとミーラを逃すために、ホドーとブランの愛狼サマーが犠牲となりました。
第7シーズンでミーラはジョージェンもホドーもサマーも、ブランが"夜の王"との”大いなる戦い"のために生き延びるよう、生命を落としたのだといいました。
そして、"三つ目の鴉"となるために少年ブランも死んだのだと・・・
ブラン自身も、もう自分がブランだとは感じていません。
山のような犠牲を払って得た"三つ目の鴉"の能力。
それでも、まだ修行が足りず、過去・現在・未来のヴィジョンのほとんどは意味不明な断片に留まっています。
それを結びつけるのに、サムウェル・ターリーの博識だけで事足りるのか?
さらなる血の犠牲が必要となるのか?
これも見逃せない第8シーズンのポイントです。