海外エンタメ 千一夜物語

もの好きビルコンティが大好きなゲームオブスローンズを中心にゴシップ話も交えて、海外ドラマ・エンタメを一人語り・・・

ネッド(エダード)・スタークみたいに不器用な東北人には、秘密はあっても花道はない

 

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「水清ければ魚棲まず」「正直者は損をする」を絵に描いたようなネッド(エダード)・スターク。不器用だから持ってしまった秘密で妻も本来は甥になるはずのジョンも苦しめてしまいます。生き方、下手すぎでしょう!って、生き方ヘタなビルコンティも思ってしまいますよ。

ということで、今回は第1シーズンのヒーローで物語を牽引する“スターク気質”の代表ネッドを掘ってみますかと。

 

 

 

名誉と責任、融通が効かないスターク気質

 

ショーン・ビーン演じるネッド(エダード)・スタークが、脱走した“冥夜の守人”を名剣アイスで一刀両断斬首して、頭のない首から鮮血がしたたり落ちるというショッキングな冒頭からはじまったスターク一家の悲劇。

 

"判決を下した者"が処刑の責任を果たすっていう掟、一見カッコいいんですけど、

ちょっと待ったです。

 

”脱走者には死を”という掟で“冥夜の守人”の軍規が統制されてるってのは分かるんですけどね。ネッドのおっさん、そんなにガチガチしないで罪人の話を聞いたらどうなの?

と、思った一般人のアタシでした。

 

だってね、この守人は真っ正直に奉公してきた男なのよ、原作読むと。それが逃げ出すって、よほどのことでしょう?詳細に事情聴取すれば、八千年の時を超えてホワイト・ウォーカーたちが生者の世界を脅かし始めたってのが、石頭のネッドにも理解できたはずなのね。そしたら、北壁強化の口実で”王の手”にならなくてもすんだかもしれないじゃない。

 

大狼を旗印に“冬来る”の家銘を誇るスターク家。“最初の人”に由来して八千年の歴史をを誇り、エイゴン・ターガリエン一世の元に下るまでは“北の王”として君臨してきた、大変な名家。エイゴンのウェスタロス制服後は北部を支配するとともに、“極北”の驚異からウェスタロスを守る“壁”と冥夜の守人”の統制する“北の守護者”の要職に就いている。

ウェスタロスの北は、地図から見ると日本の東北みたいなポジションです。だから、この名家の次男ネッドは東北人っていってもよいかと…

 ホンッとに、頑なで融通が効かない東北人!

って言ったら、東北の人に叱られそうですヽ(´Д`;)ノ

 

 

律義者が抱えた嘘

 

ネッドは高巣城のジョン・アリンに里子として預けられ、里子仲間のロバート・バラシオンと無二の親友なり、“ロバートの反乱”に与するのですね。ロバートは胆力に秀でた英雄的な美丈夫で、戦場では神がかりだけれど平時には役立たずな男なのね。

 

この反乱も、ネッドの妹で許嫁のリアナ・スタークが、時の王子レイガー・ターガリエンと駆け落ちしたのに激怒して彼女を取り戻そうと兵を挙げたのがキッカケみたいなもの。そこから女子供も含めてターガリエン皆殺しに走るロバート、ろくなもんじゃありません。でも、戦争に勝ってカリスマもあるから王になってしまった。おまけに女遊びに耽りながらのリアナへの思いは断ち切れない。問題多いロバート親父です。

 

リアナが産褥で亡くなる床で「この子を守って」とレイガーとの息子を託されたネッドの抱えた重荷、大変なものです。はひ

 親友として臣下として、ロバートに忠誠を誓っている。妹との約束、スタークの血を引く子供は命懸けで守らなけらばならない。苦しいですね。

 

その存在を知ればロバートは赤ん坊の死を要求して、スターク家皆殺しを図りかねない。ロバートの性格を熟知するネッドはこの子を自分の落し子ジョン・スノウとして育てる決意をして、妻キャトリンにも事実を知らせることはない。

我が子ロブと年も近いジョンに、ネッドはロブと分け隔てなく、惜しみない愛情を注ぐわけです。

冥夜の守人”に加わるというジョンの決意を受け入れたのも、ここであればロバートからジョンを守れるという思いがあったのでは…

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一方、真面目で新婚の夫がを連れてきた落し子ジョンに、キャトリンは底知れぬ憎悪を抱くのですね。確かに、キャトリンは他家の出身、スタークではないのでリアナに忠誠を尽くして秘密を守り通してくれるとは限らない。信頼しきっている実家に心を打ち明けたりして、秘密が秘密でなくなることも考えられます。

 

とはいえ、この秘密が後々家の興亡を揺るがすのだから、ネッドの固くなさ、悩ましすぎです。  

 

 律義者に政治はむかない

 

 「水清ければ・・・」て、人格が高潔すぎると仲間ができないってことだと、国語の時間におそわりましたが、ネッド、仲間作りも下手すぎです。

育ての親で前“王の手(総理大臣みたいなもの)”ジョン・アリンが急逝したために、ロバート王に請われて後任となったネッド。宮廷の小会議をしきることになっても、各大臣とツルむ気がないのよね、この人。

 

アリンの死の原因を究明しようと躍起になって動きまわるのだけれど、小会議のメンバーの話をよく聞いて、一人一人の人間性も把握するのが肝のが肝のハズなのに、ネッドは名誉を重んじ、掟を守って真面目に務めれば、人が付いてくると思ってる。

人は利権が絡むと裏切る。情報を持つものが勝つという社会のカラクリが分からないの。自分もそうやって、孤高して失敗することが多いから、本当にネッドにはイライラしました~~。

 

情報を集めないから、頼る相手も間違える!

娘時代の妻キャトリンに思いを寄せていたということで、キャトリンが盲目的に信頼している大蔵大臣のピーター・ベイリッシュを、癖のある男だと軽蔑しながら信頼してしまうのね。妻の判断力を信じ切らないから、ジョンの出生の秘密を明かさなかったんでしょう?だったら、今回も注意を払うべきなのよね。

例えば、宦官だからってヴァリスを疎まず親しくすれば、ベイリッシュと彼の温度差が分かって、見えなかったものが見えてくると思うのね。ネッドの後釜になったティリオン・ラ二スターみたいに、まず観察する、情報を操作するみたいな芸があれば首が繋がってたでしょ、こんな風にならないで・・・

 

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ジョン・アリンが殺されていたら、殺した相手はネッドの動きを察知して先手を打ってくるでしょ。だから、誰に秘密を打ち明けるかは、よく考えたほうがいい。

 

そこが筒抜けだから、ロバート王と妃サーセイ・ラ二スターの3人の子供達が、ロバート王の種ではないことを知ったのがアリン殺害につながったのだと突き止めたと思った時にはロバート王も猪刈りの際にていよく殺されてしまう。

 

で、情報に気を配らないから、

「王座奪取のゲームでは、生きるか死ぬか二つに一つーWhen you play the game of thrones, you win or you die」

なんて肝の据わった台詞をはけるような玉のサーセイを見くびって「子供を連れて王都を出るなら、命は助けよう」とか告げてしまう。この瞬間、親父終わったって思いましたね。

 

サーセイを敵に回した以上はそれなりの構えで望むべきなのに、王弟レンリーの「次の王になる王太子ジョフリーを捕らえてラニスター一家の動きを封じよう」という提案も、不名誉な企てと退けてしまう。

 

こんなんだから、レンリーにも逃げられて、ラニスター一家の罠に陥って、謀反人として斬首されてしまうのね。

 

事情聴取をせずに守人を斬首した冒頭シーンで始まったネッ自身のカルマの輪が完結するんだけれど、この気質はネッドの長男ロブにもしっかり受け継がれてるから、スターク家の不幸の連鎖は続くのね。

 

不器用って、恐ろしい!ゲームオブローンズって、本当に人生勉強になります(汗)

 

 

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