エンタメ 千一夜物語

もの好きビルコンティが大好きな海外ドラマやバレエ、マンガ・アニメとエンタメもろもろ、ゴシップ話も交えて一人語り・・・

マッツ・ミケルセン

ハンニバル1.09 父という負の遺産 トゥルー・ノルマン深読みネタバレ

さまざまな腐敗状態のいくつものバラバラ死体を組み合わせ、頂点に男の生首を置いたトーテムポール。いつものエレガントな美しさはないけれど、ショッキングなヴィジュアル。祖霊信仰や部族神話にまつわる象徴物の彫刻っていわれているトーテムポールをシリ…

ハンニバル1.08 サイコ野郎どものセレナーデ フロマージュ 深読みネタバレ

喉もとを大きく切開された人体のチェロ、声帯で造られた弦。『ハンニバル』TVシリーズの中でも、最強にグロ美しい死体に入る今回の殺人。だってねえ、これは殺人鬼から殺人鬼へのセレナーデ、ラヴレターなんだから。シーズン1が妖しく官能的に輝く第8話、読…

ハンニバル 孤独な男たちが抱える鈍い痛み 1.07ソルベ 深読みネタバレ

製作者のブライアン・フラーが、撮影開始前は犯罪捜査物的な台本を6話分ほど用意していたけれども、第1話収録後マッツ・ミケルセンとヒュー・ダンシーの芝居に感銘を受けて撮影を2週間中断、2人に合わせて全部書き換えたと言ってました。 ちゅうことは、『ハ…

マッツ・ミケルセンが史上最強のハンニバルになる瞬間 1.06アントレ 深読みネタバレ

話の核が周囲の登場人物の心の機微からハンニバル自身ににシフトして、チェサピークの切り裂き魔の奈落に触れるこのエピソード。マッツ・ミケルセンのファンだから、ドラマを見始めたビルコンティ。ハンニバルが背景になっていたエピソードを耐え忍んでたど…

ハンニバル1.05コキーユ 死の受容と内なる悪 深読みネタバレ

悪夢と夢遊病、天使に見立てられた死体や透視能力が登場するグロ美しい第5話。犯罪捜査シリーズのふりをして始まり、サイコスリラーに変化し続けた『ハンニバル』シリーズですが、ついに、 サイコホラーに! 幼虫がさなぎになり、孵化するように変化し続ける…

ハンニバル1.04 ウフ 失われた少年たちは家族を取り戻せるのか?ネタバレ深読み

ウィル・グレアムが野良犬を拾い集めるように、孤独な人間は、どんなに否定しても家族を求めている。なぜ彼らは孤独なのか?孤立した人間が無理矢理疑似家族をつくろうとしたら、どんな悲劇が起こるのか?痛みが伝わるエピソードを深読みしてみました。

ハンニバル1.03ポタージュ 加害者の娘というトラウマ ネタバレ深読み

groomingという言葉があります。"子供や若者と信頼関係、エモーショナルなコネクションを築いて、心理を操って自分の利益や欲望にそうように育て上げる"というような意味。アビゲール・ホッブスと殺人者の父親の関係は、ある種このgroomingに見える。そんな…

ハンニバル1.02アミューズ・ブーシュ 人はつながりを求める ネタバレ深読み

人は1人で生まれてきて1人で死ぬ。基本的に孤独な存在。誰かと完全に理解しあって愛し合うというのは、ほぼ不可能なこと。個人という壁を越えて、ダイレクトに繋がれたらという妄想を実現しようとしたら、連蔵殺人犯になってしまうこともある。究極の共生を…

『ハンニバル』は、何故2010年代のベストTVドラマなのか? 第1話:アペリティフ ネタバレ

『ゲーム・オブ・スローンズ』最終シーズンや『ウォーキングデッド』の尻すぼみっぷりにあきれ果て、ドラマを見る意欲を失ってしまったビルコンティ。 そこで、最終話までハイクオリティっぱなしだった番組を考えてたら『ハンニバル』があるじゃないかとDVDS…