ドラマで英語
さまざまな腐敗状態のいくつものバラバラ死体を組み合わせ、頂点に男の生首を置いたトーテムポール。いつものエレガントな美しさはないけれど、ショッキングなヴィジュアル。祖霊信仰や部族神話にまつわる象徴物の彫刻っていわれているトーテムポールをシリ…
喉もとを大きく切開された人体のチェロ、声帯で造られた弦。『ハンニバル』TVシリーズの中でも、最強にグロ美しい死体に入る今回の殺人。だってねえ、これは殺人鬼から殺人鬼へのセレナーデ、ラヴレターなんだから。シーズン1が妖しく官能的に輝く第8話、読…
製作者のブライアン・フラーが、撮影開始前は犯罪捜査物的な台本を6話分ほど用意していたけれども、第1話収録後マッツ・ミケルセンとヒュー・ダンシーの芝居に感銘を受けて撮影を2週間中断、2人に合わせて全部書き換えたと言ってました。 ちゅうことは、『ハ…
話の核が周囲の登場人物の心の機微からハンニバル自身ににシフトして、チェサピークの切り裂き魔の奈落に触れるこのエピソード。マッツ・ミケルセンのファンだから、ドラマを見始めたビルコンティ。ハンニバルが背景になっていたエピソードを耐え忍んでたど…
悪夢と夢遊病、天使に見立てられた死体や透視能力が登場するグロ美しい第5話。犯罪捜査シリーズのふりをして始まり、サイコスリラーに変化し続けた『ハンニバル』シリーズですが、ついに、 サイコホラーに! 幼虫がさなぎになり、孵化するように変化し続ける…
ウィル・グレアムが野良犬を拾い集めるように、孤独な人間は、どんなに否定しても家族を求めている。なぜ彼らは孤独なのか?孤立した人間が無理矢理疑似家族をつくろうとしたら、どんな悲劇が起こるのか?痛みが伝わるエピソードを深読みしてみました。
groomingという言葉があります。"子供や若者と信頼関係、エモーショナルなコネクションを築いて、心理を操って自分の利益や欲望にそうように育て上げる"というような意味。アビゲール・ホッブスと殺人者の父親の関係は、ある種このgroomingに見える。そんな…
人は1人で生まれてきて1人で死ぬ。基本的に孤独な存在。誰かと完全に理解しあって愛し合うというのは、ほぼ不可能なこと。個人という壁を越えて、ダイレクトに繋がれたらという妄想を実現しようとしたら、連蔵殺人犯になってしまうこともある。究極の共生を…
コメディの異才タイカ・ワイティティ監督作品『ジョジョ・ラビット』は、1300万ドルという、助演したスカーレット・ヨハンソンの出演料だけて終わってしまいそうな低予算で製作された作品。 盛大なプロモーションをかけてたわけでもないのに、去年のトロント…
『ゲーム・オブ・スローンズ』最終シーズンや『ウォーキングデッド』の尻すぼみっぷりにあきれ果て、ドラマを見る意欲を失ってしまったビルコンティ。 そこで、最終話までハイクオリティっぱなしだった番組を考えてたら『ハンニバル』があるじゃないかとDVDS…
『ゲーム・オブ・スローンス』のヴァリス役コンレス・ヒルが『ヴェラ・ドレイク』のイメルダ・ストウントンと一緒に主演を務める芝居『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』を見てきました。 3時間の上演時間中ずっと笑い転げてました。それも、悪趣味で…
7月19日にルトガー・ハウアーが亡くなった。今年は2019年。当たり役だった「ブレードランナー」のレプリカント、ロイ・バッティの享年と奇しくも同じことになった。「ブレードランナー2049」を頭から否定していたルトガー・ハウアー。彼にとって、また、多…
今週のお題「わたしの好きな歌」 もの悲しげなのに不気味なギターのフレージングに戦いのドラムのように威嚇的なパーカッション。そこに震えるようなホージアのヴォーカルが被り、深い闇を感じさせる"In The Woods Somewhere"。聴いた途端に魅せられました…
「スターウォーズ」にはダース・ヴェイダー、バットマンにはジョーカー、「ハリー・ポッター」にはヴォルデモートと、不条理で圧倒的な悪漢がいてこそエンタメ度が増すアクション・アドヴェンチャーの世界。 複雑でリアルな人物像を扱うゲーム・オブ・スロー…
ラムジー・ボルトン(スノウ)とシオン・グレイジョイの不可解な結びつきを深読み、分析しまくるの続編です。 今回は、性的サディズムとか戦時捕虜の虐待とかストックホルム・シンドロームとか、本当に耳障りのよくない話題も入ってますので、嫌なかたは読ま…
ゲーム・オブ・スローンズ最終章・最終話に飲み込まれることができず、ボヤキで終わってしまったビルコンティ。なぜそうなってしまったのかを反省しつつ、物語を支えてきた"約された"ヒロインとヒーロー、デナーリス・ターガリエンとジョン・スノウの物語…
エピソード3では"夜の王"も倒せず、エピソード5ではデナーリス・ターガリエンの大虐殺を黙認しってしまったジョン・スノウ。"光の王"の女祭司メリサンドルに"約された王子"と認められ、死から蘇っても、これまで機能不全に陥っているジョン・スノウ。 それ…
ジョン・スノウに王位継承権があることを知って、どうやらまた企みを巡らし始めた様子のヴァリス。 非常に長いあいだ、私にとってはヴァリスとリトルフィンガーが一番面白い王座争奪戦のプレイヤーだった。 この二人の思想の違いを考えてみた先読み記事を、…
傲慢で女たらしのふざけた男から、父親に捨てられた不安を抱える青年の顔をのぞかせ、卑怯な裏切り者になり、拷問の被害者になり、人以下の生き物リークになり、トラウマに苛まれる生き残った被害者になり、そこから立ち直ろうと誰よりも高潔でストイックに…
「俺たちの敵は疲れる事もなく、止まることもなく、何も感じない」 ジョン・スノウの言葉通り、倒しても倒しても死体を亡者として使うことで、再び襲い来る"夜の王"の軍勢。勇敢なドスラク軍も鉄壁の軍規を誇る"穢れなき軍団"も崩壊状態に。不落と思われ女子…
"夜の王"の襲来前夜、戦士のつかの間に休息のように平穏な時間。旧交を温め、再会に思いを深める人々がウィンターフェルにはいた。 その中でも、ビルコンティが一番心を揺さぶられたのは、サンサ・スタークとシオン・グレイジョイの再会。ファンダムでは、二…
原作にある「不死の者たちの館」での予言からティリオン・ラニスターがデナーリスを裏切ることを予測していたビルコンティでしたが それが成就した今、ティリオンという男とその愛ある裏切りについて、もう一度考えてみます。
夫であるロバート・バラシオン王を裏切って実弟のジェイミーとの間に子供を儲け、それがバレそうになると夫を殺害、真実を知る忠臣エダード・スタークを奸計で斬首刑に導き、我が子トーメン王に取り入った妃マージョリー・タイレルの一家と王都の民一区画分…
待ちに待った予告編登場!と喜びたいところが、あのアリア・スタークが恐怖に息をのみ、血を流しなが逃げ惑っている!!!ブレーヴォスの地で過酷な修行に耐え、無敵の殺戮マシーンになったはずのアリアが、こんなに取り乱すなんで、どうして!??? もう、…
今年のアカデミー主演男優賞はラミ・マレックだと昨年の暮れに断言したのが、最近のビルコンティの自慢!映画「ボヘミアン・ラプソディ」は大当たりしてるし、演技力には定評あるラミ・マレックが演じるフレディ・マーキュリーは、フレディのフレディらしさ…
クリクリ巻毛に憂いを帯びた青い瞳、少し頼りなげな細身のリチャード・マッデン演じるロブ・スターク。相次ぐ不幸に襲われる健気な少年王は、放送当時お茶の間の女性達の母性愛に訴えかけて~~~、人気沸騰。 とはいえ、そんなキャラもサックリ殺してしまう…
ウィンターフェル城の地下墓所に現れるジョン・スノウ。生みの母リアナ・スタークの彫像の前を通ると、リアナが兄のネッドに託した「あの子を守って」という言葉がが聞こえてくる。 リアナの許嫁だった簒奪王ロバート・バラシオンの怒りからジョンの生命を守…